(一)右上腹部痛
50歳女性。 太って色白、筋肉は軟弱、主訴は半年前から右の脇下が痛み、何かつかえている気持ちである。 1週間前からみぞおちが痛むようになり、放屁することが多くなった。 腹部は一体に膨満し、振水音が著明である。 冷え性であり、小便が近い。 人参湯によって、みぞおちは爽快となり、体は軽くなって気分が良くなった。
(二)唾液分泌過多症
30歳女性。 9ヶ月前から絶えず生唾が上がって、食事した後吐くことがある。 また咽喉や胸がつかえたり、みぞおちがチクチク痛んだり、就寝中に胸が痛んだりするという。 中肉中背でそれほど体力の低下は見えない。 脈は沈んで小さく、みぞおちに圧痛がある。 この患者には、口に唾液がたまる、夜小便におきるの2点を目当てに人参湯を投与したが、1ヶ月足らずでこれらの症状はすっかり良くなった。(山田光胤氏、薬局14巻1号より) |